「ブログは初心者でも稼げますよ!」という謳い文句は多い。
ちょっとググってみるとそんなページばかりがヒットするからね。
半信半疑で読んでみると、副業として稼ぐならブログがオススメとか、ブログの収入で生活が楽になったとか、新しい収入の柱になったとか、そんないい話ばかりが目の前に並ぶ。
では、どうやってブログで稼ぐのか?
「グーグルアドセンス、アフィリエイト、自分の商品やサービスを売るetc..」
という答えが返ってくる。
ブログ初心者が説明を読めば確かに(あくまで理論的には)稼げそうなシステムだと思うだろう。
続けて、「正しい知識や方法で取り組めばブログ初心者でも稼げるようになるし、ブログの収入がサラリーマンの収入を超える人さえいます。」と煽ってくるのがデフォになっている。
そして「こういった仕組みを一度作ってしまえば、あとはほったらかしでも収入があがります。ブログを資産化しましょう!」と言うのである。
副業を探している人などは涎(よだれ)が出てくる話だろう。ブログをほったらかしで収入を得られるなら嫌な会社に行かなくて済むしね。
トドメに、「稼ぐんならここのASPがお勧めです!」とか、「○○アフィリエイトがお勧めです!」とか必ず言ってくるのであるが、そのリンクをクリックして登録すると、見事に100円くらいの紹介料をかすめ取る仕組みなのは今は内緒にしておこうか。
たかが100円だしな。
では、ブログで稼げると言うのは本当か?
そこには大きなワナが隠れている。
グーグルアドセンス、アフィリエイト、自分の商品やサービスを売る、どんな収入の仕組みを選択するにせよ、基本的にブログで稼ぐようにするためには、先に大量のアクセスをブログに送り込む、ブログのアクセスアップが必要であるが、ここが実際は容易な作業ではない。
まず、どっかの普通の人が書いた初心者のブログなんて、誰も興味ないし、誰もアクセスしようとは思わないでしょ?
このためブログで稼ぐ前工程でブログにアクセスを送り込む作業が必要になってくるのである。
一般のブログはグーグルの検索エンジンからアクセスを集めようと志向するのが通常である。検索エンジン以上の集客ツールがなかなか無いためだ。
検索エンジンから集客するには何をすればいいのか?
簡単に説明すると、どんなターゲットに向けてブログにどんな記事を書くか、そのキーワードの選定から始まり内部SEO対策を考えながら二千字~三千字以上の肉厚の記事を丁寧に作り込み、かつ、そういった記事の更新作業をひたすら続けていくのである。
それで足りなければ被リンク用のサテライトサイト(衛星サイト)の制作など外部SEO対策も必要になってくる。
ツイッターやフェイスブックなどのSNSで記事を拡散する集客作戦も平行して行う。
二千字~三千字の記事を書き続けるのは容易ではないのに、そのほか様々な作業を継続的に繰り返しブログ(ドメイン)が検索エンジンに評価されると、ようやく大量のアクセスが来るようになるのである。
程度の差こそあれ、おそらくアクセスを呼び込むまでの作業量に、ほどんどの人たちは打ちひしがれて挫折して行く。
ブログで稼ぐまでのアクセス量を呼び込むレベルまで、ブログ初心者が1から立ち上げるのは気の遠くなる話なのである。
他に学業や仕事のある普通の人じゃ、まずやってられなくなる。
プライベートの時間はおろか寝る時間もなくなるからね。
なので、「ブログで稼げますよ!」と甘い言葉をかけてくる人びとはその記事の中で「正しい方法で継続することが大事です。」とか「稼げない人は諦めてしまうから悪いんです。」と言ってくるのだ。
ほとんどの人が挫折するのを見越して最初から言い訳しているんだよね。
では、アクセスが集まれば稼げるのか?
仮にもし、あなたが優秀な努力家でブログに大量のアクセスを呼び込めるようになったとしよう。
それでブログで稼げるようになるか?というと、そんな保証は一切されない。
Googleアドセンスのようなクリック保証型のシステムも、他の大型サイトをはじめ、インターネットの至る所に掲載されていれる。アクセスしてくる人たちも同じような広告を何度も見ているだろう。
このため広告が表示されても刺激を与える可能性は減り、クリック率は低下してくる。
成果報酬型のアフィリエイトはさらに難易度はあがり、いくらアクセスのあるブログでもバナーを貼っているだけではなかなか成約しないだろう。
そのアフィリエイト先の商品を記事でしっかりレビューしてあげてはじめてクリックされるし、成果に結びついていくものだ。
ブログで自分の商品やサービスを売るのであればアクセスを集めるだけでは無く他の部分の差別化も必要だ。アクセスをいくら集めたって、他所より高い商品や魅力のない商品、興味のないサービスを買う人はほとんどいないだろう。
まあ大量にアクセスを集められれば少しは稼げるのかも知れないけど、例えばたった1万円稼ぐのに、3ヵ月くらい毎日毎日頑張るってどうなのよ?って話になることも十分ありうる。
だったらバイトのほうが効率いいよね。
ブログで稼げますと言うので頑張った。
↓
アクセスを集めれば稼げますと言うのでめちゃくちゃ頑張った。
↓
時給にして10円稼げました!わーい/(^o^)\
なんて話もよくあると思うよ。
ブログ資産化の詭弁
ブログが継続的に収益を生み出す資産になるというブログ資産化説を唱える人たちもいる。
しかし、ブログなんて20年くらい前からやってる人が結構いるんだから、もし資産化できるのであれば、ブログで憶を稼いだとか、ブログ富豪なんて人が沢山いてもおかしくないし、1つくらいブログ収益で巨額の脱税が発覚したなんて事件が出ても不思議ではない。
しかし実際はブログ富豪など知らないし、ブログ収益で巨額の脱税事件があったなど聞いたことが無い。ましてブログが資産として差し押さえられたなんて一度もないだろう。
すなわち、個人のブログなど資産化するのは無理なのだ。
なぜか?
インターネットの世界はパクリが早い。
稼いでいそうなブログはすぐに察知され、同じような内容のブログが次から次に出現するからである。
無論、記事に著作権はあるのだが、内容的には一緒でも言葉尻や順序を変えてリライトされたり、説明を補足されて新しい記事にされてしまうと結構どうしようもない。
こうなると昨日まで稼いでたブログが、同じようなブログの出現で急にコモディティ化してしまいアクセスも収入も一気に減っていくのである。
個人のブログなんて、参入障壁が無いんだからそんなもんだろう。
では、ブロガーとしての個性をブログで発揮して資産化したらどうだろうか?
要は個人とブログを紐づけしてブログを資産化する方法だけど、これも稼げそうなら、どんどん競争が激しくなるだろう。
個性をパクることは出来ないが、人気を維持するのは人並みならぬ努力が必要になるのは間違いない。
芸能界の生き残り競争のように。
こんなものを資産と呼べるのだろうか?
ブログは稼げますと言ってコンサルをする人たち
それでも「ブログで稼げますよ!」とか言いつつ、ブログ集客のコンサルティング業務をやっていたりする人もいる。
ブログで稼げるしブログは資産化できますと言うのであれば、そのままブログを量産して利益を独占していくのが資本主義的に普通なのではないだろうか?
利益を獲得できる損益分岐点の限界点までブログを作り続ければいいはずだ。
自分一人で出来ないなら法人作ってもいいし、作業を外注に出してもいいよね?
日本ではブログは1人3個まで、なんて法律や決まりは無いのに、どうしてやらないのだろうか?
なぜ「ブログで稼げますよ!」「ブログは資産化できる!」と叫んでいるのに、わざわざブログ初心者相手に汗水流してコンサルティング業務をやって働くのか。
ブログ集客コンサルティングはブログで稼いでいる訳じゃないからね。
言っとくけど。
ブログで宣伝してるだけでホームページで宣伝してる普通の会社や個人事業主と一緒。特別な話でもなんでも無い。
「ブログで稼げますよ!」と言いつつなぜかコンサルティング業務に励む、その意味を問うことに「ブログで稼ぐ方法」の真実が隠されていると思うのだが、如何かな?
「ブログは初心者でも稼げます!」の前のワード
「ブログは初心者でも稼げます!」という前に何らかの説明が欠落してしまっていると考えてはどうだろう?
(可能性だけは・・・)「ブログは初心者でも稼げます!」
(労働効率はすごく悪いけど)「ブログは初心者でも稼げます!」
(現実的には大変難しいけど)「ブログは初心者でも稼げます!」
(時給10円以下でもいいなら)「ブログは初心者でも稼げます!」
(超効率悪いんで、俺はブログ集客コンサルで稼ぐけど)「ブログは初心者でも稼げます!」
ほら?前に言葉を補足すると、ずっと分かりやすいでしょ?
それではまた。